最近では小学校の卒業式に袴を着用するという女児が増えてきているようですね。過去の卒業生、またテレビの影響もあり卒業式という晴れ舞台で、華やかな装いができる袴への憧れが高まり、時代の流れも感じます。
一方で、袴で卒業式に出席するにあたっての疑問点も色々と出てくるようですが、一つ一つ解決していくことで、小学校の卒業式を平穏に終えることができるでしょう。
目次
袴で出席する小学校の卒業式
大学生の卒業式では、袴を着る女性が多いですね。
これは元々、明治大正時代に女学校で女性の制服として袴が採用されていたということに遡るため、卒業式のように学校での正装をするべき場での袴の着用は問題ないと言われています。
(逆に、学校以外の正装が求められる場、例えば結婚式などでは袴は相応しくありません。)
ということで、小学校の卒業式にも袴は服装としては全く問題ないと言えるでしょう。
ただ、小学生が袴を着用するということに対して様々な問題点があるため、学校側の判断で袴を禁止しているところがあるということです。
最初にしなければならないのは、学校で卒業式に袴の着用が許されているかどうかです。
袴で卒業式に出席する際の注意点は?
学校側が袴を禁止するというのには、学校側にもきちんとした理由があります。
卒業式を円滑に進めるという学校側の責任上、やむを得なく袴を禁止している場合がありますが、それらは袴が許可されている場合にも、個人で解決しなければならない問題です。
式の最中また前後の動きに支障がないかどうかというのが一番の問題点です。
- 起立・着席・礼・卒業証書授与のための階段を上り下りなどの袴での行動
- 着崩れ
- トイレ
袴でトイレに行く際のポイント
体育館で過ごす卒業式自体は、だいたい1時間~長くても2時間といったところでしょう。
式に出席する前や、教室に戻って先生の話を聞く時間や写真撮影もあるので、3~4時間はかかる半日ほどの日程が組まれていることになります。
着付けてもらってから脱ぐまでの間トイレを我慢するわけにはいきませんので、やはりトイレに上手に行けるように工夫をしなければなりません。
袖(そで)
袴の場合は中振袖か小振袖を選ぶことが多いとはいえ、普段の洋服とは違い、トイレの際に邪魔になります。
両袖を袴に挟んで用をたすことをおすすめします。
*トイレの後は袖を元に戻しましょう。
裾(すそ)
袴、着物、下の長襦袢、裾除けなどを重ねているため、上から1枚ずつ丁寧にたくし上げましょう。
終わった後は、逆にしたから丁寧に1枚ずつ戻していきましょう。
この時、無理に引っ張らないことがポイントです。引っ張ってしまうとズレが生じて着崩れの原因になります。
和式トイレの場合は、袴を着てしゃがむのが大変ですので、学校内に洋式トイレがある場合は、事前に場所と使用が可能かどうかを先生に確認しておくと良いですね。
失敗を防ぐために、お友達同士で手伝いあいながらトイレに行くというのも良いのではないでしょうか。
袴での動作と着崩れについて
着崩れをしてしまうと、元に戻すことは困難なため、着崩れしないような動作をお子さんと一緒にしっかりと確認しておく必要があります。
階段の上り下り…
袴の両脇のスリットに手を入れて袴を持ち上げながら、裾を踏まないように気をつけて静かに歩きましょう。
上りの際は前側の裾に、下りの際は後ろ側の裾に注意する。
階段の上り下りに関しては、十分に気をつけ、裾を踏んで転倒したり、ひどい着崩れが起こらないようにしましょう。
椅子に座る時…
袖が床につくと汚れてしまうため、袖は揃えて折り畳んで膝にのせるのが良いでしょう。
袴を着た状態で階段の上り下りの練習もしておくと良いですね。
ブーツ?草履(ぞうり)?
袴の足元と言えば、草履かブーツが定番ですが、どちらにしようか迷われる方もいらっしゃるでしょう。
小学校の卒業式では、体育館で行われつ場合上履きに履き替えることになるため、足袋に草履では上履きを履くのが困難となります。
また、防寒対策のためにもブーツがおすすめです。
袴でブーツを履く際のポイント
- 袴丈は足首が少し見えるくらいの長さの物が良い
- ブーツの下には黒色のタイツかハイソックスを履く。
- ブーツの色は黒、編み上げスタイルが袴に合わせるブーツの基本です。
編み上げスタイルのブーツ以外で揃える場合の袴姿にぴったりのおすすめは、
- くるぶしを隠すくらいの長めのもの
- シンプルで細身のデザイン
- ヒールが2~3センチあるもの(それ以上の高さはNG)
防寒対策について
袴は着物に比べても厚みがあるのが通常ですが、レンタルのものは薄い素材のものもあります。3月の体育館はまだ寒いと感じることが想定できます。
長襦袢の下にヒートテックのシャツ(着物の袖口から見えないような袖の長さのものを)、厚めのレギンスなどの着用がおすすめです。
子供用袴のレンタル袴の相場は?
子供用袴のレンタル代の相場は、1万円台~5万円台と差が大きいですが、選ぶ物によって値段がまちまちです。
レンタル代の相場はデザインやセット内容によって値段が異なってきます。
着物・袴・肌襦袢・腰ひもなど、必要なものを全てレンタルしてくれるセットがおすすめです。
袴を選ぶ際の気をつけたいポイントとしては、袴の厚み(薄すぎるものは防寒対策としてNG)、そして、小学生らしさの感じられる華美でなく卒業式にふさわしいおとなし目のものが良いでしょう。
最後に
卒業式の袴の着用については、トイレの問題や階段などの動作の問題点が挙げられますが、問題点やあり得る状況を想定しながらひとつひとつ解決していくことができるでしょう。卒業式が素敵な思い出となりますように。
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