アーユルヴェーダでは、個々によりそれぞれのバランスは誰一人として同じではなく、体に良いものも悪いものも違うということが伝えられてきています。
食欲旺盛でたくさん食べられるからこそ食材の選択が大切になるピッタ体質。ピッタ体質の特徴を理解して、アーユルヴェーダ的健康生活をしてみませんか。
目次
ピッタの特徴を知って目指すアーユルヴェーダ的体質改善
誰もがヴァータ、ピッタ、カパの3つのエネルギーの要素を割合は違えど持っています。
元々のバランス、個々によりベストなバランス、それからそれらのバランスの崩れ方も全て違います。
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アーユルヴェーダでドーシャの「バランスが崩れている」とか「バランスが崩れやすい」というのは大体そのドーシャが個々のベストなバランスより増えてしまっている状態を言います。
例えば、ピッタ体質の人(ピッタが優勢な人)は、ピッタのバランスが崩れやすいということでもあり、ヴァータが多過ぎる状態に陥りがち。バランスの乱れた結果、他のドーシャの比率へも影響を与えて、本来のその人が生まれ持ったドーシャの比率から遠のくことになり、心身の不調を訴えることになります。
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さて、私たちの体の中に3つのドーシャがあるのと同様食べ物にもドーシャがあり、それぞれ優位性が違ってきます。
個々のドーシャ体質に合わせて、食べ物を選びバランスをとることができれば、食べ物が薬となり、滋養にもなります。
個々のドーシャに合う食べ物を選ぶという事を重要だと考えるアーユルヴェーダの食事法をぜひ取り入れてみませんか。
ピッタ体質の身体的特徴

- 中肉中背標準的な体型
- スタイルがよい
- 肌は温かく軟らかい
- 肌に色味がありツヤツヤしている
- すぐに日焼けしやすい
- 髪は細くやわらかめ
- 若白髪や若禿げになりやすい
- 体や関節が柔軟
- 手指も反り返る
- 快食快便
- 便秘より下痢をしがち
- 赤みのある発疹が出やすい
- 皮膚が弱い
- 寒さに強く暑さに弱い
- よく汗をかく
- 鼻血を出しやすい
ピッタの性格的特徴
- 情熱的
- チャレンジ精神が旺盛で勇敢
- リーダーシップがとれる
- 正義感が強い
- 知的
- 集中力がある
- 物事を論理的に考えることができる
- 完璧主義
- 自分に対しても他人に対しても厳しい
- 見栄っ張りで自分をよく見せたがる
- 短気で怒りっぽいところがある
ピッタが乱れると、この特徴がより顕著になるため、ピッタ体質の人はピッタを抑えるための食事を心がけることで心身のバランスが整います。
ピッタ体質におすすめの食事法

ピッタの性質を持つ人やピッタの乱れがある人は、ピッタの性質をもつ食べ物を多く食べ過ぎると、体質が乱れ、もっとヴァータが優位となってしまいます。ピッタ性質をもつ食べ物というのは、熱いもの、刺激があるもので、それらピッタを乱すので控えることをお勧めします。
ピッタ体質の方は、一般的に食欲は旺盛ですが代謝が速く、体重や体型の変化は少なく、中肉中背で均整が取れている方が多いようです。たくさん食べるの太りにくいというのが、まさにピッタの体質。羨ましい限りでもありますが、ピッタ体質の弱い点もあります。
ピッタ体質の方は、皮膚が刺激に弱く、発疹や吹き出物がでやすかったり、暑さや熱にに弱いため、特に夏場に皮膚も体も不調を訴える傾向があります。
このようなピッタタイプの人に必要な食べ物の質は、
ピッタの乱れや熱を下げる働きのある「冷・重・乾・甘・苦・渋」です。
ピッタ体質の人は、消化力が強く、すぐにお腹が空くので食欲旺盛な人が多いです。
ピッタは火の性質を持つため、体に熱をためやすいので、冷たいもで体の熱を冷ますことを心がけましょう。
それと関連し、より熱を高めてしまう熱性の食材や辛いスパイスや塩分の多い食事などは控えた方がよいとされています。
また、ピッタの過剰状態を抑えるためには、果物は柑橘系などの酸っぱいものを避け、甘くてよく熟したものがおすすめ。ドライフルーツも◎消化に負担がかかりやすい生のものですが、ピッタの人は消化力もあるので、生野菜等を積極的に毎日の食事にとりいれましょう。
ピッタを静める味は、甘味、苦味(ニガウリ等)、渋味(緑茶等)なので、積極的に食事の中にとりいれましょう。
赤肉、塩分、スパイシーな食べ物や酸味のある食べもやアルコールは、ピッタのバランスを乱し、胸焼け、消化不良、肌のトラブルの原因となりますので注意が必要です。
可能な限り、野菜中心の食生活や果物を多くとることが最適で、アーユルヴェーダ的健康法で特にベジタリアンの菜食生活をお勧めしたいのがピッタ体質の人です。
ピッタを整えるおすすめの食事
- 甘味、苦味、渋味のある食べ物
- 野菜(甘味、苦味の多いもの。)
- 果物(酸味の少ないもの)
- 穀物や豆類全般
- 生野菜も適量なら○
- 緑黄色野菜(ニンジン、カボチャ、ブロッコリー等)
- キャベツ、ジャガイモ、ブロッコリー、カリフラワー、アスパラガス、ナス等(体を冷ます)
- リンゴ、オレンジ、バナナ、ブドウ、梨、桃、柿など、よく熟して甘味の多いもの。
- スパイスでは、コリアンダー、カルダモン、ターメリック、サフラン、フェンネルなど(体の熱を冷ます)
- 肉類は鳥肉などはなるべく控える
- 牛乳、無塩バター、オリーブオイル
控えた方が良い、ピッタを乱す食事
- 塩分の多いもの(醤油、味噌、塩など)
- 酸味や辛味の強いもの
- 肉類全般(特に赤みの肉)と卵
- 揚げ物やスナック菓子
- ナッツ類
- 柑橘系の酸っぱい果物
- トマト、ラディッシュ、唐辛子、ニンニク、生タマネギなど刺激のある野菜
- アルコール
- ヨーグルト
- ごま油
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