ここ数年フィギュアスケート界の女王と呼ばれてきたメドページェワ選手に、同国ロシアから最強の新星ザギトワ選手が加わりました。
二人ともロシア出身というだけでなく、エテリ・トゥトベリゼコーチに支持しているという共通点もあります。
ザギトワ選手は今季シニアデビューを果たしたばかり。GPシリーズで連勝、初出場のファイナルでも優勝を飾りました。ジャンプをすべて後半に固めるなど、シニアデビューを果たしたばかりの15歳という若さで難易度の高いプログラムで優雅に氷の上で舞います。
そのザギトワ選手が優勝を手にしたファイナルを、怪我により欠場したメドベージェワ選手。世界選手権を2連覇し、個人戦では前季から負けなしの連勝続きという18歳のフィギュア界の女王。
二人には平昌オリンピックの氷の上でどのような戦いを見せてくれるのでしょう。
目次
メドページェワ選手の優勝記録

メドベージェワ選手は、自身が出場した大きな国際大会17大会のうち、15の大会で優勝を果たしています。現在、メドベージェワ選手は世界で最強の女子フィギュアスケート選手だと言われています
ただ、1年前には、メドベージェワ選手の実力と接戦が期待できるほどの選手の登場は期待されていなかったのですが、今季に同じロシアからそれも同じコーチに師事する同門の中からメドページェワ選手に匹敵する選手が頭角を表しました。それがアリーナ・ザギトワ選手です。
アリーナ・ザギトワ 選手が記録更新!?

アリーナ・ザギトワ選手は2年前にモスクワに引っ越してきたばかりで、彼女のモスクワでの生活を支えているのは両親ではなく祖母(両親はイジェフスク市に残ったそうです)。
このことがエテリコーチは都合が良いと受け止めています。両親の介入が邪魔となったケースがこれまでにもあるのが事実なのだそう。
まだ15歳のアリーナザギトワ選手、今季が初めてとなるシニアの大会で、ロシア選手権2017では2位に。フリープログラムの技術点では、優勝したメドベージェワ選手の得点を上回った記録を出しています。
メドページェワ選手を超えるザギトワ選手のプログラム
ザギトワ選手は、シニア大会初シーズンということにもかかわらず最も難しいプログラムを用意してきました。そのことからもフィギュアスケート界のトップの座を狙う勢いがはっきりと現れています。
実は、ザギトワ選手のプログラムの難易度がすでにメドベージェワ選手のプログラムを越えている言われているのです。
ザギトワ選手は、メドベージェワ選手をライバルと意識し競争することに関しては否定していますが、金メダルを獲得するのは一人だということもわかっているはずです。
「好きな選手?フィギュアスケートでは、たぶん・・・、思いつきません。練習ではエフゲニヤ・メドベージェワ選手に倣っています。好きなのは、アリーナ・カバエワ選手(編集注:新体操のオリンピック金メダリスト)です。」
メデページェワ選手はあまりにも近すぎる存在で、友達や姉妹のような関係なのでしょうか。
良きライバルとして最良の関係?
「ジェーニャ(メドページェワ選手の愛称)とは普通の友人のように付き合っています。彼女は私が聞いたことにはすべて答えてくれますし、応援してくれている部分もあります。」
二人とも、表彰台の一番上に上がり金メダルを手にすることができるのは一人だけだとは十分にわかっているでしょう。
それでも二人は礼儀正しく、いがみ合うことなく、友人であり良きライバルとして仲良く一緒に練習に励んでいるようです。
エテリコーチにとって二人は?
両者を指導するコーチは2人の関係性について一番よく知るのは二人のコーチだということは間違い無いでしょう。
「私は、ザギトワにとってジェーニャ(メドベージェワの愛称)は人生におけるロールモデル(模範)だと考えています」
「練習に励む姿勢、練習量もそうです。決して止まることがない」
それは双方にとって助けになるとも考えており、以下のようなコメントもしています。
「私はジェーニャに対し、『見なさい、どれほどアリーナが練習しているか』と指摘することができるし、アリーナに対しても『見なさい、ジェーニャがどれほど練習しているか』と指摘することができるんです」
常にお互いが見える場所にいることで、意識し合い、刺激し合うことが好循環に好循環になるとエテリコーチは信じているようです。
最後に
良好な関係を保ちながらも、氷の上ではライバル同士。フィギュアスケートの歴史に残る熱い戦いを平昌オリンピックで見せてくれることとなりそうです。
二人の接戦の末の一位と二位の独占という可能性もかなり高そうだと専門家をはじめ、世界のフィギュアスケートファンの皆さんも予想しているのでは無いでしょうか。
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