和歌山県の淡嶋神社には人形供養で有名な神社で、ひな人形だけでなく様々な人形が、毎年約30万体ほど奉納されます。淡嶋神社は、人形供養発祥の地、ひな祭りの発祥の地としても信仰を集めてきた神社です。全国の雛流しで流れていく雛人形は淡嶋神社へ向かうとと言われており、そこで集まった人形たちはさらに神の国へ旅立つとのだと言われます。
全国の多くの流し雛は紙やワラで作られたひな人形を流しますが、淡嶋神社の流し雛では本物の雛人形を海に流し、こどもさんの無病息災、成長、幸福を祈願するという一風変わった本格的な流し雛です。
淡嶋神社雛流し2018!基本情報
日程:
2018年年3月3日(土)
開催時間:
神事は12:00から開始 (開門9:00~閉門17:00)
流し雛の会場:
和歌山市加太淡嶋神社と海岸
問い合わせ 和歌山市加太淡嶋神社社務所
TEL073-459-0043
住所:
和歌山県和歌山市加太118
アクセス方法
電車の場合
南海加太線「加太駅」下車 徒歩20分
さすがはひな祭り発祥の地、加太駅には古い貴重な雛人形の展示もあります。
車の場合
最寄インター:昭和自動車道 和歌山北IC または 和歌山IC
駐車場 あり
最初の30分無料、それ以降は1時間毎に400円
淡嶋神社雛流しの特徴とみどころ
雛納祭
例年12時より開始される神事はこどもたちの歌で始まります。
全国から奉納される供養される雛人形の数は約45,000対と言われます。境内にはそれらのうちの6000対の雛人形が置かれておりお祓いを受けます。同時に参拝者も、お祓いを受けます。
そして、宮司によるお清めの神事が執り行われていきます。
ひな人形を乗せて海に流すための三隻の白木の船が用意され、桃の花や菜の花で装飾され、雛人形が1体ずつ丁寧に乗せらます。
大体1隻に約100体のひな人形が乗せられるので、全部で300体から400体の雛人形が船に乗るという計算になりますね。
あー、ほんま雛流し今年こそは行きたかったなぁ~。#加太 #雛流し pic.twitter.com/UY4WO43PD1
— 魚っ! (@osakanaosaka) March 3, 2015
形代のひな人形
お祓いをするときに人間の代わりとして使う紙の人形は、全国の多くの流し雛で使用されているものですが、淡嶋神社でも人形を奉納する際に願い事などを書き入れ一緒に奉納されます。
紙でできた形代の人形は、華やかな本物の雛人形の前身の形でもあり、それらを水辺に流してお払いしました。淡嶋神社では、それらの形代の人形を雛人形と一緒に船に乗せます。
雛流祭
雛人形が乗せられた船は相当の重さになるのですが(一隻につき100キロほどになると言われています。)、それらを運ぶのが女性参拝者に限定されます。
この船を運ぶという神事に参加する、健康が期待できると言われています。
神社から海の桟橋までの約700メートルの距離を30分ほどかけてゆっくりと運びます。
海の桟橋に3隻の船が運ばれたら、ひな人形を神の国へ送り出すための儀式が始まります。
宮司の神事が行われたのち、巫女が千羽鶴を撒き、先導船から送り出していきます。
桟橋では、宮司さん、巫女さん、子供達も一緒に手を振ります。手を合わせる人もいれば、思わず涙を浮かべるひともみられ、それぞれが様々な思い出ひな人形を海(神の国)へ送るという感動的な儀式です。
水面の反射光とともに、見え隠れする華やかな雛人形たちはとても美しいのです。また同時に、それを見送る人々にとっては哀愁あるものとなります。
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— s kyouko (@Farfar_North) April 4, 2014
お焚き上げ
さて、海へ流されたひな人形は、実際にはある時点で回収され、それらは焼納されることになります。
以前は、この焼納の神事も公に行われていましたが、近年は公にせず静かに執り行われているのだそう。
流し雛で見送ったお雛様が焼かれるのを見るとなると想像しただけで、切なくて胸が詰まりそうですね。
参拝者は神の世界へ見送っておしまい、という方がしっくりとくるので、焼納がひっそりと行われるのも納得がいきますね。
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