いよいよ待ちに待ったクリスマスシーズンの到来が近づいてきましたね。
日本でも現在は昔に比べると盛大にクリスマスを祝うようになりましたが、クリスマスは元はと言えば欧米の国々の風習。
そこで、世界の伝統的なクリスマスのお菓子に注目してみたいと思います。ヨーロッパやキリスト教の考えが根付いた国々ではそれぞれのクリスマスの祝い方があり、クリスマスを祝うための特別な伝統菓子を用意します。
どんな伝統菓子が欧米諸国で楽しまれているか興味が湧いてきませんか。
日本でクリスマスに食べるお菓子といえばクリームでデコレーションされたケーキが一般的ですね。日本でもクリスマスケーキがなければクリスマスが始まらないというほど定番化されています。
でも、クリスマスケーキというのは日本独自の発想で、クリスマスの本場ヨーロッパでは日本と同じようなクリスマスケーキでクリスマスを祝う習慣はなく、ちょっと事情がちがいます。
国や地域ごとにクリスマスの時期に準備する違った伝統のお菓子があり、やはりそれがなければクリスマスが始まらないのです。
目次
ドイツのお菓子:シュトーレン
ドイツ発祥のシュトーレンは、近年日本でもおなじみのクリスマスのお菓子となってきましたね。
ドイツ語「stollen」の由来としては、「キリストのおくるみ姿(またはゆりかごの形)」、シュトーレン発祥の地ドレスデンの鉱山内の「坑道の形」、また「柱」や「坑道」の意味があると言う説がありますが、シュトーレンをスライスした断面を見ると上には雪が積もりったトンネルのように見えますね。
また、「柱」や「薪」に似た形は、”火にして燃やして使えるという事が再生を象徴する呪術的儀式”であるという一説もあります。
ドイツでは地域や好みによりシュトーレンにも様々な種類があり、ドライフルーツやナッツがたっぷり練りこまれたもの、マジパンやケシの実入りのものなどバリエーション豊かです。本場ドイツにはさまざまなバリエーションがありますよ」と林さん。
近年では、パン屋さん、ケーキやさん、またデパートでもシュトーレンが販売されるようになり、日本でも手軽に購入することができるようになりましたね。
シュトーレンの食べごろは?

なんと、シュトーレンの食べごろというのは、出来あがってから 約1ヵ月が過ぎたものということです。
出来たては、ふわふわでそれなりに美味しい。
でも、ちょうど食べ頃のシュトーレンを食べて見ると、なぜ食べごろが出来上がって1ヶ月も寝かされものなのかが理解できます。
長期間熟成されたシュトーレンは、ドライフルーツやスパイスの味が、生地にしっとりと馴染んでいて、それぞれの味がしっかりと主張しすぎることなくまとまるのです。
本場ドイツでは、11月に入ったら各家庭のレシピでシュトーレンを作り、12月に入ったら1ヶ月かけて、毎日少しづつ薄くスライスしたものをゆっくりと食べていくという伝統があります。
シュトーレンは、通常作ってから(購入した場合は製造日から) 1ヵ月経った頃に食べ始めるのがドイツ流。
でも日本で販売されているシュトーレンの中には長期間日持ちのしないシュトーレンも販売されていますので、記載されている賞味期限もチェックしてくださいね。
シュトーレンの美味しい食べ方
シュトーレンはいつ食べるの?
シュトーレンは、キリスト教のクリスマスイブ(「アドヴェント」と呼ばれています。)の4週間前の日からイブまで、1日1日近づくクリスマスを待ちわびながら幸せな気分を楽しみながら、毎日薄くスライスしたものを少しずつ食べていくというのがドイツの伝統です。
シュトーレンの切り方
シュトーレンの切り方は、端から切っていくのではなく、まずはじめに真ん中で半分に切ります。そして、切った断面(真ん中)から1枚づつ切っていきます。
薄く切って少しずつ食べることで、熟成が進んでいき一つのシュトーレンでも最初と最後の味の変化を楽しむこともできます。
シュトーレンの美味しい食べ方
常温のままスライスして食べる
シンプルに常温で食べるのが、オーソドックスな楽しみ方。しっかりと熟成されたシュトーレンなら、全体になじんだ素材それぞれの味が美味しくほっこりした気分にさせてくれます。
ホイップクリームをトッピングにして食べる

ドイツのご家庭でもホイップクリームをトッピングにしてシュトーレンを食べるのが人気があり、必ずホイップクリームがシュトーレンと一緒にテーブルに並ぶというご家庭もあります。生地が甘くてどっしりしているシュトーレンは、ふわふわの生クリームと好相性。
私のオススメは、八分立て無糖の生クリームです。シュトーレンの甘さが柔らぐとともにクリームのまろやかさが最高に合います。
暖かいドリンクと一緒に食べる

甘〜いシュトーレンをいただく際は、シンプルで暖かい飲み物と一緒にというのが断然オススメです。暖かい紅茶やコーヒーが一緒なら、一口づつ甘さを整理してくれます。
大人の方なら、ドイツ伝統のクリスマスのドリンク、シナモンなどのスパイスと柑橘類の香りに聞いたホットワインなんかもシュトーレンにぴったりの相性。ドイツ流の優雅なひと時が過ごせそうですね。
シュトーレンの賞味期限は?
シュトーレンは、日持ちのするドイツの伝統クリスマススイーツと言われています。本場ドイツでは1年間も熟成させて1年前のクリスマスのものを食べるという人もいるようです。
一般的には昔ながらのレシピで作られたシュトーレンならば、2ヶ月ほどは余裕で日持ちするようです。
ですので、
出来上がったら1ヶ月熟成させる→1ヶ月ほど経った頃から1月かけて食べ始める
そうするとちょうどうまいこと2ヶ月の賞味期限内で美味しく食べられるというわけです。
シュトーレンが日持ちする理由は?
シュトーレンがこんなに日持ちする理由は、材料と製法の両方にあります。
ドライフルーツとラム酒がシュトーレンの日持ちをさせるために役立つ材料です。
また溶かしバターとたっぷりの砂糖のコーティングをするという製法が長期熟成のための秘密です。
シュトーレンの上から何度も塗り重ねられた溶かしバターと、その上から真っ白な粉雪のようにた~ぷりまぶされた粉砂糖が、シュトーレンを長持ちさせるために特に重要です。
シュトーレンを手作りされる際は、その点が長持ちするシュトーレンを作るためのポイントです。
砂糖でコーティングされているため(果物の砂糖漬けのような感じで)、長期間保存が可能なお菓子となるのです。
シュトーレンの保存方法は?
シュトーレンの切り方は上述させていただきましたが、シュトーレンは中央で半分に切り、その切り口から食べ始めます。そして、二つに別れたシュトーレンの切り口を合わせて、しっかりとラップで包んみます。
その上からアルミホイルで包んで、乾燥した冷暗所に置いて保存しましょう。
もしも、湿気で砂糖が水分を含んでしっとりしてきたら、そこからは長期保存はできないというサインですので、早目に消費するようにしましょう。
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